花藤店主 藤巻秀和

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料理人を目指す方々へ

2008年01月22日


 料理人を目指す方々へ店主藤巻からのメッセージです。
 日本料理の料理人になりたいのであれば、最低高校卒業程度の学力は必要です。現場の技術職だから学力は必要ないと思われがちですが、物事を記憶する能力や単純計算の速さ様々な角度から物を見ることのできる能力など、頭の回転や賢さが最低の必須条件です。 次に就職する段階に入るわけですが、何があっても最低3年は辛抱する覚悟が必要です。そもそもどんな仕事においても楽のできる仕事なんてありません 特に技術職においては、時間は長いは、休みは少ないは、世間の人とは時間が違うは、先輩は厳しいは、おまけに給料は安いは、と数え上げればきりがないほど一見過酷な環境の中でみんな働いているのです。
 ですから、覚悟と辛抱が必要なのです。
 我々の調理場には、与えられた場所などありません。学校やデスクワークの仕事でしたら、最低でも自分のロッカーと机ぐらいは用意してくれるでしょうが、調理場にはありません では調理場にいさせてもらうためにはどうすれば良いか、先ず先輩のいうことをきくことです、上の者の言うことがきけなければ、何もできない小僧はいる場所が無いのです。次に仕事の内容で、選り好みしないことです。始めは雑用がほとんどです、しょうもないような雑用でもしっかりとこなす事が大事なのです。そもそも技術というものは、1年や2年で会得できるものではないのです。先ずその場の空気感に慣れて、リズムを体に叩き込んで、ほとんど責任の無い雑用を誰よりも確実に早くこなす事により技術よりも大事な、責任感や、段取りを体に染込ませていくことができるのです。
 そうして自然と時とともに、仕事ができるようになっていきます。
 仕事の一番大事な基礎は実は、誰でもできるような雑用の中にあり、です。
 料理人の仕事は大変なことばかりのようですが、何にも変えがたい達成感や天賦の価値を感じることの出来る尊い職業であるとおもいます。
 覚悟のできた方は、料理人になる扉を叩いてみたらよろしかとおもいます。
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